浜町SCIコラム

近づくXデー?(4)通貨ドルへの影響

米国のコリン・パウエル元国務大臣、バイデン次期副大統領が危機を予言していると以前紹介した。
その危機は1月21・22日に訪れるという。

このような予言は、当たるも八卦、当たらぬも八卦。
あまり真に受けてもいけないのだが、愉快な話題ではあるので、もう少し考えてみよう。
危機まであと数日、仮に、本当に何らかの危機が起こったとしよう。
米国の通貨ドルにはどのような影響が及ぶだろう。

パウエル氏予言の危機が経済的な危機だった場合

もしも、予言された危機が経済的な危機だった場合、それは、
 ・なんらかの経済主体にかかわるものか
 ・通貨政策にかかわるものか
である可能性が高い。

なんらかの経済主体にかかわるものの場合、
 国、公社、主要な金融機関または事業会社が、破綻状態にあることが公表される
ということだろう。
この場合、米ドルは売られる可能性が高い。

そうではなく、通貨政策にかかわるものである場合も、
 プラザ合意以来の通貨体制を見直し、ドルを切り下げる
ということになる。

つまり、いずれの場合も、米ドルは下落する。

危機が政治的な危機だった場合

これは、戦争の開始を表すものと考えればいいだろう。
一般的には「有事のドル」と言うが、過去の事例から、ドルの方向性を検証しよう。
米国経済がバブル色を強めた90年代以降で、経済への波及が大きく、歴史上も重要とされる戦争と言えば、
 ・湾岸戦争: ’91年1月17日-2月28日
 ・アフガニスタン侵攻: ’01年9月11日?
 ・イラク戦争: ’03年3月20日?
が思い浮かぶだろう。
これらについて、ドル円の動きを回顧しておこう。

湾岸戦争開始前後のドル円相場まず、湾岸戦争。
あっという間に始まり、あっという間に終わった戦争だった。
日次で言えば、戦争は為替に確実に影響を及ぼす。
しかし、この月次チャートには、大きな影響は見えていない。

次に、アフガニスタン戦争。
このチャートには「有事のドル」を感じさせるところもある。
しかし、ドル上昇は半年も続いていない。

最後に、イラク戦争。
このチャートからドル上昇を読み取ることは難しい。
下げているという印象しか得られないだろう。

もちろん、このような単純化されたスコープだけでものを見るのは十分ではない。
・湾岸戦争には、その前後に長い文脈があったし、
・アフガニスタン戦争は、比較的、米国民の支持があったのに対し、
・イラク戦争は国民の支持が得られなかったなど、
個々に、多くの要因があるからだ。

ただ言えるのは、
 「有事のドル」と信じて投資をしない方がいい
ということだろう。

ジョー・バイデンは
 「私たちの決断が正しいかどうかは、初めはわからない」
と言っている。
つまり、世論の支持を得にくい決断になるということ。
ならば、市場からも、アフガニスタン戦争的というよりは、イラク戦争的な捉え方をされるのではないか。

まとめ

以上のように、「危機」が実現してしまった場合、
 ・経済的な危機ならば、ドル安
 ・政治的な危機ならば、?
ということになる。

筆者自身、予言を信じ込んでいるわけではないが、可能性がゼロでないなら、積極的にドルへのエクスポージャーは取りにくいように思う。

まあ、
 あたるも八卦、あたらぬも八卦
である。

(3)予言は何を意味するのか?

カテゴリー: 経済

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この記事は 2009 年 1 月 18 日 日曜日 5:09 PM に 経済 カテゴリーに公開されました。 この記事へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。 現在コメント、トラックバックともに受け付けておりません。

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