浜町SCIコラム

都の外郭団体の与信に新銀行東京が保証をすることの無意味さ

東京都が景気対策の一環で行う中小企業向けの設備リースについて、リースの保証機関に新銀行東京が選ばれた。
選ばれたと言っても、他に希望する金融機関がいなかったということらしい。
ここで注意したいのは2点。

なぜ、他の金融機関が希望しないのか

保証料はリース料総額の5%と報道されている。
レッシー(リース債務者)の信用度が十分であるとすれば、それほど悪い保証料率ではない。
保証料率がさほど悪くないのに、金融機関が希望しないとするならば、この取引で取るリスクが保証料を超える水準にあると判断したからに他ならない。
これまで、でたらめなリスクテイクで都民に損失を与えてきた新銀行東京が、このように新しいリスクを再び取ろうとすることには、危うさを感じざるを得ない。

都の外郭団体の与信に新銀行東京が保証をつけることに意味があるか

また、与信と保証のあり方にも疑問がある。
レッサー(リース与信者)は東京都中小企業振興公社である。
つまり、東京都と同じアイデンティティと考えるべき組織だ。
そして、いまや、新銀行東京もまた、東京都とアイデンティティを同じくしている。
つまり、この保証は、自分の右手が左手を保証するかのようなものだ。
そもそも、経済的な意味合いのある行為なのか。

このリースでは、従業員100人以下の企業について、都が全額保証料を負担するという。
都が負担する保証料は、新銀行東京の収入になる。
つまりは、東京都は、新銀行東京にお金を落としたいわけだ。
東京都と新銀行東京との間の連携が希薄であるとの非難に対しての窮余の言い訳なのだろう。
しかし、そもそも、右手が左手を保証することに意味がない以上、都が負担する保証料は、新銀行東京に収入を与えるためだけの意味しかない。

最も危険なのは、その収入にはリスクテイクがともなうことだ。
リース資産が不良化すれば、再び、大きな損失にもなりかねない。
都と新銀行は、いつまで都民を愚弄し続けるのだろう。


この記事は 2008 年 11 月 29 日 土曜日 5:53 PM に 政治 カテゴリーに公開されました。 この記事へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。 現在コメント、トラックバックともに受け付けておりません。

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