浜町SCIコラム
春日電機 (6650) 迷走(1)続く貸付金の不良化
春日電機の迷走が止まらない。
株を買い集められ、経営権を奪われてからわずか半年、春日電機は常軌を逸脱した現象に見舞われることとなった。
これまでの記事と同様、会社らによる開示資料を読み進めてみよう。
2008/11/28 特別損失の発生に関するお知らせ
11月5日に開示した、元親会社等であったアインテスラに対する貸付金280百万円についての特別損失計上に続き、返済予定日未到来の貸付金100百万円についても回収可能性が低いと判断し、特別損失を計上したことを公表した。
これによりアインテスラ向け貸付金合計380百万円について特別損失を計上したことになる。
春日電機では、上記以外には、アインテスラとの間の取引が存在しないと開示した。
2008/11/28 業績予想の修正に関するお知らせ
上記の特別損失発生にともない、通期業績予想を下方修正した。
売上高:6,500百万円→ 6,200百万円(△300百万円)
営業利益:150百万円→80 百万円(△70百万円)
経常利益:160百万円→100 百万円(△60百万円)
当期利益:274百万円→△520百万円(△794百万円)
売上減の要因は、景気減速の影響であり、さほど目立ったものでもないだろう。
損益、特に下げの大きい当期利益については、景気低迷以外に、それよりインパクトが大きい2つの要因があることがわかる。
まず、分かりやすいのは、アインテスラへの貸付金全額を特別損失に計上したこと。
これは、上記のとおり、380百万円の特別損失であった。
分かりにくいのは、11月14日開示の「平成21年3月期第2四半期報告書提出遅延に関するお知らせ」記載の要因。
ある仕入商品に係る取引に関し、取引の確認作業の経過において、従前の会計処理に誤りがあることが判明したという。
このため、すでに計上されていた売上及び売掛金を取り消し、商品仕入204百万円を特別損失に振替計上したと書かれている。
これは、極めて理解しにくい現象だ。
売上取り消しは架空販売ではと邪推すれば一応の理解となるが、なぜ、商品仕入が特別損失に振り替わるのか。
その内容は、12月に入ってからの春日電機の開示によって徐々に明らかになる。
2008/11/28 平成21年3月期第2四半期報告書提出遅延及び当社株式の監理銘柄(確認中)への指定の見込みに関するお知らせ
11月14日付「平成21 年3 月期第2 四半期報告書提出遅延に関するお知らせ」ですでに提出遅延が開示されていた。
金融商品取引法第24条の4の7第1項に定める提出期限(11月14日)までに第2四半期報告書を提出できないというものだった。
今回、さらに、同期限の翌日から起算して15日以内の提出が不可能となったもの。
これにより、春日電機株は、東証の有価証券上場規程施行規則第605条第1項第13号a及び平成20年4月1日改正付
則第5項に基づき、28日付で監理銘柄(確認中)に指定される見込みとなった。
ここまでの開示を見ても、投資家には何が起こっているのかわからなかったに違いない。
ところが、12月に入り、これまでを凌駕する驚きの出来事が起こり、過去の分かりにくい開示の意味が明らかになっていくことになる。
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この記事は 2008 年 12 月 4 日 木曜日 7:57 PM に プレスリリースより カテゴリーに公開されました。 この記事へのコメントは RSS 2.0 フィードで購読することができます。 現在コメント、トラックバックともに受け付けておりません。