インドの会社の機関
イギリス植民地だった歴史から、社長はManaging Directorと呼ばれる。主な会社の機関は- 株主総会
- 取締役と取締役会
- 監査委員会
- 監査役(会計監査人のこと)
- 会社秘書役
株主と株主総会
株主数は ・公開会社が7名以上 ・非公開会社が2名以上とされ、株主の権利は(日本と同じように)自益権(直接的な経済的利益の享受を目的とする権利)と共益権(会社経営への参画を目的とする権利で、経営参加権とも呼ぶ)に分かれる。
・自益権: 利益配当請求権、残余財産分配請求権、新株引受権、株式買取請求権など
・共益権: 議決権など
公開会社は、会社設立から6か月以内に株主総会を開催しなければならない。
株主総会の決議
決議を取る際、原則、議決権ベースでなく頭数で計算することに注意すること。
代理人による議決権行使は可能だが、発言権はない。
議長は定款による定めか、多数決によって決められる。
附属定款(定款の附属書類)の標準(雛型)では、同数の場合、議長が決定権を持つとされている。
・普通決議: 過半数
・特別決議: 3/4以上
特別決議事項
会社法上、数多く存在するが、よく検討されるものとして
・定款変更
・減資
・第三者への新株発行
・sweat equity(貢献に対して支払われる株式)
・合併
・再編・清算
にかかわる事項がある。
取締役
株主総会の普通決議で選任される。
・公開会社: 3名以上
・非公開会社: 2名以上
取締役会
取締役会は3か月に一度以上開催しなければならない。
定足は、1/3または2名のいずれか大きいほう、決議は過半数の賛成による。
持ち回り決議(「書面決議」)も可。
監査役, Auditor
インドの監査役の概念は、日本のそれとは異なり、日本の会計監査人に相当するものである。
勅許会計士または監査法人が監査役となる資格を有し、株主総会の普通決議により選任されるが、解任する場合には連邦政府の許可を受けなければいけない。
監査委員会, Audit Committee
資本金50百万ルピー以上の公開会社は、監査役に加えて、監査委員会を設置する義務がある。
(それ以外の会社は設置できない。)
メンバーは3名以上で、取締役から選任するが、監査業務の性格から、マネージングディレクターや常勤取締役が兼務することは望ましくないと言える。
法にも、2/3以上を非常勤の取締役から選任するよう定められている。
会社秘書役, Company Secretary
英米法に流れの会社法では、重要な役割を与えられている存在で、会社の文書管理・コンプライアンスについての責任者。
資本金20百万ルピー以上の会社では常勤(whole-time)の秘書役を置く必要がある。
資本金10百万ルピー以上、20百万ルピー未満の会社では、外部の会社秘書役によるコンプライアンスについての証明書を提出する義務がある。
会社秘書役は、Company Secretary Degreeという資格を有し、かつInstitute of Company Secretaries of Indiaという会社秘書役の機関に登録していなければならない。
Company Secretary Degreeは、勅許会計士資格と同じぐらい狭き門で、試験合格後15ヶ月のインターンシップが必要。
(ロースクール卒業者に付与される弁護士資格よりも希少価値がある。)