インドの法制度の基本

インドは連邦制の国

インドは、現在28 州(State)と7つの連邦直轄領(Union Territory)からなる連邦共和制の国家である。
州には自治権があり、連邦直轄領は大統領から任命される行政官により統治される。
歴史的に中央集権制度をとるのが難しく、州にはかなりの自治権がある。

大統領が国家元首であり、連邦行政組織の長・連邦国防軍の最高指揮権を持つとされるが、実際には名誉職的な存在で、実権は内閣にある。

国会(連邦議会)は上院(Rajya Sabha)下院(Lok Sabha)の2院制。
憲法246条にしたがい、具体的には第7 附則(”SEVENTH SCHEDULE”)の区分で、分野ごとに国会(連邦政府)、州議会(州政府)または両方で立法される。

日本企業にとって関係の深い法律では、
 ・連邦政府(Union List): 外資規制(外国為替管理法(FEMA))、会社法、州際取引(契約、証券取引法等)
 ・州政府(State List): 税務
 ・両方(Concurrent List): 労務


Common Law

イギリスの植民地であったという歴史的背景から、Common Law(判例法)の体系となっている。
ただし、成文法でないというわけではなく、基本的にはすべて英語で成文化されている。
その解釈において判例や慣習が配慮される。


会社法

Companies Act, 1956が基本となる法文である。

Private Companyとは

資本金10万ルピー以上で、定款で次の各項が定められている会社。
(a) 株式譲渡制限。
(b) 以下を除く株主の数が50以内に制限。
 (i) 会社に雇用されている者
 (ii) 以前雇用されており、雇用されていた間に会社の一員であり、雇用が終了した後も一員であり続けた者
(c) 株式や社債の公募を禁止。
(d) 株主、取締役、それら親族以外の個人からの借入禁止。

実際に、上記が定款に定められている会社は日本には少ない。
したがって、日本企業のほとんどがPrivate Companyとはならない。

Public Companyとは

(a) Private Companyでない会社。
(b) 50万ルピー以上の資本金の会社。
(c) Private Companyでない会社の子会社であるPrivate Company。

外資系企業の子会社

会社法4条(7)により、本法の基準でPublic Companyに当たる外国法人の子会社であるPrivate Companyは、その会社の資本金のすべてが単一または複数の外国法人によって保有されていない限り、Public Companyの子会社と見做される。
親会社が日系企業の場合、親会社自体はほとんどの場合Private Companyには該当しない。

したがって、100%子会社でない限りはPublic Companyとなる。
100%子会社の場合は、Private Companyとされる。