マーク・ファーバー:デフレ・リスクで米国債が買われる

スイスの著名投資家ファーバー氏の興味が金から米国債に移ってきたようだ。
逆張りの投資家はCNBCに米国債への興味を語った。

(抄・意訳)

金へのセンチメントは回復した。
金相場は比較的強気相場にある。
緩むにしても、余地は小さい。

米国債へのセンチメントがかなり弱気だ。
株式市場が下がれば、再びデフレが危惧されて10年国債が買われることになろう。

米量的緩和QEの縮小 → 株式市場下落、実体経済減速 → デフレ的 → 米国債の見直し
という連想だろう。
実際QE2の巻き戻しではそのとおりのことが起こった。

さて、日本はどうだろう。
日本はだいぶ事情が違う。
米国がQEを縮小しようとしているのに対して、日本は追加緩和を考えているところだ。
米国の長期金利がFRBの手中から離れ市場が決めるものになりつつある中、日本の長期金利はコーナーに追い詰められるように日銀によって決められている。

朝日新聞
によれば

日本銀行は、来年4月に予定通り消費増税されれば、それに合わせて追加の「金融緩和」を検討する方針であることが3日、わかった。
・・・
追加緩和で金利低下を促して経済を下支えする。

という。
真実かどうかわからないが、事実とすれば、増税導入のために量的緩和を強化するということ。
ここまで来たかという諦観がよぎる。

米国でQE縮小が頓挫するなら、日本の異次元緩和にも出口はないのではないか。
そういう心配を抱かせる話だ。
何かをやれば、それをやめる時に必ず反動を食らう。
それを知ってか知らずか、政策決定者は麻薬に手をだしてしまう。
極端な緩和政策しかり、財政政策しかり、だ。
増税のために財政政策をしようという多数派の意見には、必ずしっぺ返しがともなう。

出口はないのか。
そうではあるまい。
おそらく、どこにも出口がないと思われた時、テール・リスクが顕在化するのだ。
そして、それが皮肉にも出口になるのである。
問題は、いつも「いつか」だ。
テール・リスクがいつやってくるかは誰にもわからない。