Bitcoin:Mt.Goxを安易に民事再生法適用してはダメ(UPDATE 2)

報道によればサービス停止中のビットコイン取引所、Mt. Goxが東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
ここで、私たちは安愚楽牧場の例を思い出すべきではないか。

安愚楽牧場は自転車操業を繰り返し、経営悪化後も財務内容を偽って出資を集めていた。
経営者らは2011年8月、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
この際、HSCIでは、不透明な実態を解明するには民事再生ではなく破産法または会社更生法の手続きが望ましいと指摘していた。
安愚楽牧場はその後、民事再生手続きを廃止し、破産手続きに移行している。

日本政府ではどうやらお荷物の押し付け合いのためのさや当てがあるようだ。
麻生副総理は、ビットコインを通貨ではなく、いつかは破たんすると予想していたと言った。
財務大臣としては満点の答だが、副総理としてはそこで終わるわけにはいくまい。
ビットコインが通貨ではなく取扱われるなら、Mt. Goxの件は、和牛を仮想通貨に置き換えて考えるのが次の候補だろう。
そうだとすれば、監督官庁は消費者庁と司法当局となる。
(安愚楽牧場でも、消費者庁と農水省とのさや当てがあった。)
しかし、技術的な側面、国際的な広がりからみて、それでいいものか。

いずれにせよ、Mt. Goxが破たん状態にある以上、日本法における破産または再生の手続きを行うしかない。
今月初めのトラブルから、むしろ遅すぎるスタートだ。
Mt. Goxの資産が散逸していないことを祈ろう。

(UPDATE)

ReutersがMt. Goxによる会見を速報した。
資産38億円に対し、流動負債65億円と債務超過にある。
資産内容にもよるが、ここで清算すれば、清算配当は少なくないだろう。
債権者数は127千人、うち日本人は0.8%。
日本にとっては不幸中の幸いだが、このことは日本政府の出足をさらに遅くするのではないか。

(UPDATE 2)

日本経済新聞によれば、上記負債65億円には「失われたビットコイン114億円は含まれていない」という。
失われた預かり資産を含めると、債務超過の幅は大きく拡大する。
結果、清算配当の率は相当に低くなるだろう。