佐々木融氏の円高リスク・シナリオ

今日のFOMCを控え、JP Morganの佐々木融氏がReutersにコラムを寄せている。
利上げについての市場の織り込み方を見ると、むしろ日米金利差が開かない展開こそリスクというもの。

タイミングはどうあれ、市場の大勢はFRBが利上げをし、日銀が追加緩和を行うと見ている。
JP Morganの想定もそのようなものという:

当社は、米連邦準備理事会(FRB)が今週16―17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切り、また年内に2度目の利上げを行う可能性もあると考えている。
一方、日銀の金融政策については、メインシナリオとして来年1月に追加緩和、場合によっては今年10月にも追加緩和が行われると考えている。

つまり、日米金利差が開くような方向性を市場は織り込んでいる。
しかし、足元にはデフレ圧力となる要因も大きい。
中国経済の減速や原油を始めとするコモディティ価格の下落だ。

足元の状況に鑑みると、市場が織り込んでいるペースより早く利上げが行われるリスクよりも、市場が織り込んでいるほどの利上げは行われないリスクのほうが高いとは考えられないだろうか。

日米金融政策は、市場の読みとは逆方向に向かっているというリスクも頭の片隅に入れておいたほうが良いのかもしれない。
この場合は、むしろ想定以上のペースでドル安・円高が進むことになる。

利上げが不動のメイン・シナリオになったがために、そうならないリスクが大きくなりつつあるとの指摘である。
海外資産への配分を上げたいと考えている投資家は少なくなかろう。
幸い、価格下落した海外資産はいくらでもある。
しかし、エントリーの為替は有利だろうか。
一本調子の円安を前提とはできないようだ。