ジム・ロジャーズ:35-36年分のつけを払わされる

冒険投資家ジム・ロジャーズ氏がMidas Letterのインタビューに応えた。
FRBはもう一度だけ市場を支えるだろうが、それが最後になると不吉な予言をした。

債券のスーパーサイクルの終焉

ロジャーズ氏は債券の強気相場が終わりつつあると語る。
これが難しい市場環境を生み、米金融政策を揺さぶると言う。

次に起こるのは、難しい市場になり、下落することだろう。
何%下げるにせよ、13%、17%、官僚と学者だけのFRBはパニックに陥る。

金融政策の正常化に踏み出したばかりのFRBは、あっという間に後戻りに追い込まれるという。

利下げするかQEするかして、債券市場を救済に入る。
債券は上昇するかもしれないが、おそらくこれが最後になる。
株式も上昇するが、これも最後だろう。
結局は、債券の弱気相場が始まり、35-36年の冬眠の後、我々は恐ろしいつけを支払うことになる。
次回は、2008年よりはるかに深刻なものになる。
債務がはるかに積み上がっているからだ。

ジム・ロジャーズの投資戦略

投資戦略については最近の推奨米ドルバブルシナリオからの変更はない。
・米国株のショート(Amazon、Netflixなど)
・米ジャンク債のショート
・中国のロング(他にロングの選択肢がない)
・米ドルのロング

(次ページ: 中国が米国債を売っている?)

中国が米国債を売っている?

世界屈指の債権国である中国が米国債を売っているとの噂については、本当かどうかわからないとコメントを避けた。

本当に中国が売っているのか、保有を減らしているとしても、売ったのか、償還を受けたのか、定かではない。
中国は他の通貨の外貨準備もあり、そうした部分で為替差損が出たのかもしれない。

米国債が売られるというシナリオは、ロジャーズ氏の債券の弱気相場入り・米ドルバブル崩壊という持論と擦り合う話だ。
しかし、ロジャーズ氏はこのテーマについて慎重に扱っている。
エンターテイナーでありながら、一定の節度を保とうという姿勢なのだろう。

地政学的リスクと原油相場

原油相場について、ロジャーズ氏はかねてから複雑な底を形成しつつあると予想している。
地政学的リスクが原油価格に及ぼしうる影響を尋ねられ

戦争が起これば、突如として供給サイドで価格ショックが起こる。
世界はいつでも戦争の瀬戸際にあるが、数年は起こらないのではないか。

と、イベントの発生そのものの確率が低いと語った。
一方で、原油価格の本格回復が始まるまでにはさまざまな悪材料を消化する必要があるとし、時間がかかるとの見方を示した。

しかし、突然の供給サイドの価格ショックについては、突然ではないかもしれない。
ある程度の時間をかけて調整していくものだ。
米シェール事業者が破綻しても、それをみんなが理解し、消化していくには時間がかかる。
シェールがなくなっても、次にはイランからの原油供給が始まる。
一晩で済む話ではない。