危機を乗り切るためのエラリアン流バーベル・アプローチ

独Allianz首席経済アドバイザーMohamed El-Erian氏が迫りくる危機とそれに備えるための投資法を伝授した。
エラリアン氏の主張は明快、歪められていないものに賭けろ、だ。

経済が分岐点に近づきつつあるというエラリアン氏は、待ち構える危機について語った。1)
具体的に何がきっかけになるかは予想できないものの、次の3つのうちの一つになるだろうという:

  • 市場の事故: バーナンキ・ショックの時のように、流動性の幻想が醒め、枯渇してしまうこと
  • 政治: 格差が引き起こす社会内対立
  • 経済悪化: リーマン危機のような急激な経済悪化

かつてとは異なる未来がやってくるのかもしれない。
こうした時代には、分散だけでは不十分だとエラリアン氏は説く。

  • 現金の役割が増える
  • 歪められてきた市場のいくつかが無意味に: 短期売買なら別だが、長期投資家が、例えば欧州の国債をマイナス金利で買う意味はない
  • バーベル・アプローチ: 無意味な市場から引き上げ、現金と(ベンチャー投資のような)より流動性の低い市場へ

エラリアン氏のいう「歪められてきた市場」には間違いなく日本の国債市場も含まれているだろう。
日本がデフレに向かうなら現金、インフレに向かうならオルタナティブということになるのだろう。
エラリアン氏の投資戦略の背景にある考えは、次の数行によく表れている。

「将来と歪められた資産価格から中央銀行がリターンを前借りしてきたとの仮説がある。
この仮説を受け入れるなら、お金の運用法について、これまでと違う考え方をしないといけない。
何をやるかだけでなく、どうやってやるかだ。」

(出典)
1) Business Insider (4/12/2016), 「The Mohamed A. El-Erian interview: How bad a slowdown do you need for a real wake-up call?」, http://www.businessinsider.com/mohamed-a-el-erian-business-insider-interview-2016-4 (参照4/13/2016)