クウェート政府との合弁解消でダウケミカル株価が急落

12月29日のNY株式市場で、ダウケミカル株が急落した。
クウェート政府が国営石油化学会社PICとダウの合弁解消を決めたことを受けての急落である。

このJVは、ダウケミカルのコモディティ化学品の事業からのExitとして、同事業をJV化したものだった。
ダウケミカルは、PICとのJVに同事業を売却することで、キャッシュを得る予定だった。
さらに、コモディティからExitしてスペシャルティ化学品を強化すべく、年明けにロームアンドハースを買収する予定だった。
事業再編の頓挫を受けて、格付会社2社が格付引き下げを決めた。

見込んでいた事業売却の対価が得られなかったこと、格付が引き下げられたことから、ロームアンドハース買収も難しくなってきた。
そもそも、この買収には、ウォーレン・バフェット率いるバークシャーハザウェイが30億ドルをファイナンスする予定だった。
実現すれば、バークシャーハザウェイがダウケミカルの大株主に浮上するはずだった。
もし万一、計画が流れれば、ダウケミカルは事業再編が頓挫するのみならず、長期安定的と目された、最も歓迎すべき株主であろうバークシャーハザウェイをも失いかねない。

最近のウォーレン・バフェット氏への注目は目覚ましいものだ。
 ・世界経済が100年に一度の金融危機に瀕していること
 ・最後の資金の出し手として注目されていること
を考えても、古くからのバフェット・ファンである当サイトとしては、複雑な気持ちにさせられるほどだ。
住宅金融公社の救済あたりまでのバフェット氏の動きは、ひたすら「さすが」という感じだったが、リーマン・ショック以降は、
 ずいぶん大きくベットしたな
という印象だ。
 ・異様なまでにバフェット流がもてはやされていること
 ・バフェット氏にとっても今回の規模の金融危機は人生で一度、初めての経験であること
を考えると、今回も魔法が通じるのか、興味深いところだ。