ガンドラック:リターン飢餓がもたらす集団ヒステリー

新債券王ことDoubleLine CapitalのJeffrey Gundlach氏が行ったウェブキャストの続報。
国債市場は集団ヒステリー状態にあり、金利が底を打ったことで買い方が損失を出し始めたという。

先週、米国債に殺到し利回りを市場最低水準にまで押し下げた投資家たちが行き詰りつつあるとガンドラック氏は語った。
米国債利回りが底を打ち、上昇に転じたからだ。
一連の米金利低下の動きに、ガンドラック氏は異常なものを感じ取ったようだ。

「いわゆるリターンの飢餓に関して、何か集団的ヒステリーが存在する。
古臭いと笑ってくれ。
しかし、私は、正しいことをすると儲からないような投資が好きじゃないんだ。」

最近は米国債を薦めず、金を薦めてきた
新債券王をしても、最近の米国債市場は得体のしれないものだったようで、よくわからないものには投資しないという原則が順守されたようだ。
ガンドラック氏は、短期的な米長期金利の予想を1.7%としており、2%まで回復するのは来年以降になると考えている。
運用する債券ファンドFlexible Income Fundの平均実効デュレーションは2年以下だといい、来年以降に本格化する金利上昇に備えている意向がうかがわれる。

その他、

  • 欧州の銀行の破綻懸念に対する対応策は、債券に厳しいものになりやすく、思わぬインフレを醸成するだろう。
  • 原油は在庫水準が高く、50ドルを上回るより40ドルを割り込む可能性が高い。
  • ドナルド・トランプが大統領選で勝つ。

などと語ったという。
程度にもよるが、欧州でのインフレ予想は、少々注意が要るかもしれない。
経済回復をともなわないインフレは、金融政策をさらに難しいものにしかねない。

(出典)
1) Bloomberg (7/13/2016), 「Gundlach Says Starvation for Yield Creating ‘Mass Psychosis’」, http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-07-12/gundlach-says-starvation-for-yield-creating-a-mass-psychosis (参照7/13/2016)