レイ・ダリオが言いたかった1937年

株式:山高ければ・・・

1929-36年のダウ平均
1929-36年のダウ平均

2007年8月以降のダウ平均
2007年8月以降のダウ平均

株価についても似た傾向が見える。
相違点と言えば次の2点だろう。

  • リーマン危機後の方が下げが短期かつ急激で、上げが長く続いている。
  • リーマン危機後は株価回復後、史上最高値を更新している。

リーマン危機の時の危機対応が徹底的で、しかも長く継続しているのが一因であろう。
これは、見方によっては悪い材料とも言える。
《山高ければ谷深し》との経験則が連想されるからだ。

市場は停滞に向かうのか?

では、大恐慌後のダウ平均はどこに向かったのだろうか。

1931-50年のダウ平均
1931-50年のダウ平均

1937年から米経済は大恐慌からの回復後初となる停滞期を迎えた。
それとともに米市場は大幅な下落に見舞われる。
経済が拡大期に転じても株式市場は一進一退を続け、底を打つのは太平洋戦争開戦後である。
1937年の高値まで回復するのは戦後になってからだ。

確かに現在は1937年と似た面がある。
しかし、だからと言って当時の出来事が繰り返すとは限らない。
政府・中央銀行が当時よりはるかに積極的に市場に干渉する可能性が高いからだ。
しかし、それが解決を意味するとも限らない。
単に同じことを繰り返し、本質的な解決が先延ばしされるだけかもしれない。


山田泰史山田 泰史
横浜銀行、クレディスイスファーストボストン、みずほ証券、投資ファンド、電機メーカーを経て浜町SCI調査部所属。東京大学理学部化学科卒、同大学院理学系研究科修了 理学修士、ミシガン大学修士課程修了 MBA、公益社団法人日本証券アナリスト協会検定会員。

本コラムは、筆者の個人的見解に基づくものです。本コラムに書かれた情報は、商用目的ではありません。本コラムは投資勧誘を行うためのものではなく、投資の意思決定のために使うのには適しません。本コラムは参考情報を提供することを目的としており、財務・税務・法務等のアドバイスを行うものではありません。浜町SCIは一定の信頼性を維持するための合理的な範囲で努力していますが、完全なものではありません。本コラムはコラムニストの見解・分析であって、浜町SCIの見解・分析ではありません。