カイル・バス:日本国債は2年以内に暴落する

日本売りのヘッジ・ファンド、ヘイマン・キャピタルのカイル・バス氏がTBSのインタビューに答えて、日本国債市場の暴落を予想した。
日本国債の暴落が2年以内に起こるという。

バス氏の暴落予想時期は順調に後倒しに

国債暴落により長期金利が10%以上に跳ね上がるという。
しかし、驚いたのはそこではない。
すでに何度も当コラムでも国債暴落のリスクを論じてきた。
 => 国債暴落のシナリオ検証
今回驚いたのは、予想する暴落の時期である。
同氏が1月に日経に語ったときは「18か月以内」。
昨年11月に顧客に送ったレターでは「数か月のうち」だった。
どうやら、日本の国債市場の寿命は順調に延びているようだ。

22日にフィッチによる10年ぶりの日本国債格下げ(AA-からA+)があったばかり。
もちろん、この程度の格下げは市場は織り込み済みだった。
こんなタイミングで、バス氏はなぜ、暴落時期の予想を後倒しにしたのだろう。

バス氏は消費税増税に対してもネガティブな発言をした。
消費税増税は経済を冷やし、税収を増やさないというもの。
反増税勢力の台頭をもって、市場の暴落時期を後倒しにしたとでも言うのだろうか。
いずれにせよ、氏の意見は、暴落が不可避であるということのようだ。

Bloomberg「日本の債券バブル最終章か」

BloombergコラムニストWilliam Pesekが同様に日本の債券バブルがはじけるのではないかと書いている。

ここ数年は、グリーンライト・キャピタルのデービッド・アインホーン氏やヘイマン・キャピタル・マネジメントのカイル・バス氏らヘッジファンドの運用担当者が日本国債をショート(売り持ち)にしている。

ペセック氏の見方も悲観的であるのは変わりがないが、ソフトランディングの可能性が皆無とも書いていない。
氏によれば、
 ・日銀による資産買い入れの対象を大幅に拡大する。
 ・日銀当座預金の不利金利をマイナスにする。
など、「創造的」な政策をとることが必要と言う。

重要なのは、日銀のやっていることがうまく機能していないことだ。
足元の日本の成長を損なっているとともに、数年後に次のギリシャになる下地を醸成している。

と、ここでも日本のギリシャ化が条件付きながら予言されている。

なんでもかんでも日銀の責任にする風潮

ペセック氏の提案に一面の真理がないとは言わない。
しかし、矛先を日銀にだけ求める風潮は、とても「創造的」とは思えない。
日銀がなんでもかんでも資産を買いまくる。
これは、世界一社会主義的な先進国、日本を、事実上の社会主義国家にしようという弊害がある。
社会主義経済が勝者たりえないのは、過去の歴史が雄弁に物語っている。

そもそも経済成長とは日銀の直接の責任分野ではない。
国民ひとりひとりと政府・国会の責任であろう。
たとえ円高が進もうとも、それに身の丈をあわせて海外と競争しようという気概を持つべきだ。
そういう気概を持つ人は、決して責任を日銀に転嫁したりはしないだろう。