見えない経済回復への糸口(1)高橋是清待望論

平成の高橋是清を待望する声が多くなった。
それだけ、日本経済が疲弊しているということだろう。

説明するまでもなく、高橋是清は日本経済を昭和恐慌から救った立役者だ。
田中義一内閣で蔵相を努め(自身3度目)、日銀総裁井上準之助とともに昭和金融恐慌を沈静化させた。
犬養内閣でも4度目の蔵相に就任し、世界恐慌からの脱出を果たした。
 ・金輸出再禁止
 ・赤字国債の発行、軍事予算の拡大
が有名だ。
世界恐慌からの脱出を果たした功績が、この平成の大恐慌でもクローズアップされている。

高橋の強いリーダーシップが讃えられるのは当然のことだ。
しかし、赤字国債と聞くと、やはり心配になる。
すでに日本国の借金はGDPの1.6倍を超える水準。
マンデル・フレミングの法則を引くまでもなく、政策の有効性という観点からも疑問がある。
世間では、積極財政が新たな天下りの拡大を招くと心配する向きも多い。

筆者は、赤字国債による財政出動については肯定派だ。
不謹慎なようだが、悔いを残してはいけないと思う。
国家の大事である以上、やれることはすべてやっておくべきではないか。
たとえ、その有効性に疑問があるにしてもだ。
一方で、やはり本命の策は、金融政策であるのではないかと感じている。

>>(2)金融政策の余地