日本株が低迷する理由

日本経済が谷底でうめいている。
世界の金融危機が小康状態になりつつある中、日本経済には、悲観的な見通ししかない。
世界の中で、相対的に傷が浅いとされた日本経済が、なぜ、ここまでも悲観的なのか。

以前日本株はなぜここまで売られるのかについてコメントをしたことがある。
この時は、主に需給によって日本株が急落していたものだ。
現在の日本も、メガバンクらが増資に走るなど、株式の需給が良好であるとは言えない。
しかし、それは、海外の方がはるかに深刻であるはずだ。
では、なぜ経済と株式市場は浮揚しないのか。

不幸にも、日本は、世界より先に深刻なバブル崩壊を経験した。
89年から始まった資産価格の調整によって、長らく、日本経済は低空飛行を余儀なくされた。
そこで、金融当局がとったのは、ゼロ金利政策であった。
超低金利は、今もまだ継続している。

今回の金融危機において、各国はすばやく金融緩和を実行した。
しかし、日本だけは、コントロールの道具である金利政策を実行できない。
すでに政策金利は超低水準にあるし、これ以上金利を引下げても、実体経済への効果は限定的だ。
量的緩和の可能性は残っているものの、調的緩和は金融セクターを救うことはできても、事業会社に有効需要を与えるには力不足だ。

マンデル・フレミングの法則によれば、(様々な前提があるものの)経済政策には財政政策より金融政策の方が有効だという。
その金融政策をとれない日本では、経済回復のシナリオが見出しにくい。
そうなれば、株価も推して知るべしだろう。
結局、今回の景気回復も輸出頼みとなるようなら、この停滞は意外と長く続くのかも知れない。