名目債、物価連動債、変動金利債。日本の物価連動債の魅力がイマイチな本当のワケ
リスクを負担すればリターンが得られる場合があると述べたが、これをもう少し具体的に説明しよう。
債券価格変動の基本中の基本
名目債に投資後、その年限の名目金利が下がると債券価格(時価)は上昇する。
逆に金利が上がると債券価格は下落する。
つまり、この先
- 名目金利上昇を予想するなら、名目債は避けておく。
- 名目金利下落を予想するなら、名目債にチャンスがある。
という考えもありうることになる。
(もちろん、常に予想は外れうるのも考慮すべき。)
物価連動債ならば、インフレリスク(コアCPI)はヘッジされているが、実質金利については
- 実質金利上昇を予想するなら、物価連動債は避けておく。
- 実質金利下落を予想するなら、物価連動債にチャンスがある。
という考えもありうることになる。
変動金利債については、実質金利・インフレについて過半がヘッジされているが、一部は(掛け目がかかっているため)残っている。
つまり、名目債についての考え方が程度を小さくして当てはまるということだろう。
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