【小噺】堅実な3兄弟

次男が尋ねた。
「それで、いくらになったんだい?」

三男は頭を掻きながら答えた。
「うん。それが・・・
税金を20%取られたんで、180万円なんだ。」

次男と三男は残念そうに視線を合わせて言った。

「ニーサンには関係ない話だけど、やっぱりニーサは必要だね!」


このお話では1年で100%のインフレが進んだという設定になっている。
しかし、これを1年でなく30年に置き換えても計算は同じになる。

つまり、リスク資産に投資してインフレを克服するには、インフレ率を上回るリターン率が必要になるということだ。
幸い(極端な金融抑圧のない市場で)インフレがマイルドな場合(長い目で見れば)株価のリターンはインフレをゆうに上回るというのが理論の教えるところだ。
しかし、それでも株式リターンのうちインフレによる部分にまでキャピタルゲイン課税がなされることには若干の不条理を感じるのではないか。

実は、これは現業の世界にも言えること。
例えば、ワインを買って在庫していて1年後に仕入れの倍で売れた場合でも同じことが起こる。
こうした現象はある意味当然のことなのだが、インフレ率が高くなるとその不条理さが強く感じられるようになってくる。

最近、思うことだが、NISAやiDeCoのような制度は、大幅なインフレというテールリスクへの対策として最も有用なのかもしれない。