【データ】国別経済データ(2025年10月)

財政収支

最近のインフレは国内経済の需給や内外金利差より通貨安が大きく効いている。
通貨の信認に影響を与えうる財政状況はどうか。

財政収支 (%GDP)
財政収支 (%GDP)

パンデミック直後の急激な悪化がすさまじい。
米国など一部の国々では今後しばらく高止まりすると予想されている。
これは米国債の増発を意味し、需給が緩む(=金利上昇)要因となる。

政府純債務

日本の独壇場、政府の借金はどうか。

政府純債務 (%GDP)
政府純債務 (%GDP)

決して嬉しいことではないが、欧米が後ろから迫って来ているようにも感じられる。
これでも米国は魅力的な投資先であり続けられるだろうか。

実質GDP成長率

最後に、上述のネガティブな面を跳ね返してくれるかもしれないデータだ。

実質GDP成長率 (%)
実質GDP成長率 (%)

長い目で見て、そんなに素晴らしい成長率は見当たらない。
かつての中国レベルとなると、インドぐらいだ。

実質GDPなので、インフレはネットされていることになっている。
ただし、通貨の価値はインフレ以外でも低下しうるので、注意は必要だ。
経済成長の数字に喜んでいたものの、価値の安定した通貨に換算したらGDPが大幅に下落していたなどという笑い話は、日本以外にもあるかもしれない。